G01でダントツに出願が多いのが G01N(材料の化学的または物理的性質の調査/分析)
Gセクションで二番目に出願件数が多いのがG01(測定;試験)です(図1参照)。様々な測定とか試験に係る内容ですが、その中でダントツに出願件数が多いのがG01N(材料の化学的または物理的性質の調査/分析)です(図2参照)。この分類は全く他の分類を寄せつけないほど出願件数が多いのです。
さらに、 G01N(材料の化学的または物理的性質の調査/分析)の分類を詳しく見ると(図3参照)、最も多いのがG01N33/00(特有な方法による材料の調査・分析)、二番目がG01N21/00(光学的手段による材料の調査・分析)です。少し離れた三番目としてG01N27/00(電気的,電気化学的,磁気的手段による材料の調査・分析)が挙げられます。
医学的な分析や薬に係る出願が非常に多い
G01N33/00の「特有な方法による材料の調査・分析」は、この表現だけではよく理解できませんが、詳細を見ると「食品、医薬、水、金属、燃料;爆発物・・・」など様々な材料の分析に関わっていることが理解できます。
その中でも特に多いのが、G01N33/48(生物学的材料,例.血液,尿)となります(図4参照)。大きく離れた二番手がG01N33/15(医薬)となります。G01N33/48は生物学的材料とありますが、要するに人間の血液や体液、細胞の測定に係るものが主であり、医学的な分析手段について分類されています。また、二番手のG01N33/15は医薬関連なので、G01N33/00の「特有な方法による材料の調査・分析」は医学的な分析や薬に係る分類と考えていいでしょう。
G01N33/48(生物学的材料,例.血液,尿)について2000年から2016年までの出願推移を見ると(図5)、2001年をピークとして右肩下がりとなっています。2015年に少し戻しましたが、減少傾向は変わっていないように見えます。
この出願の出願人を見ると(図6)コニカミノルタ、シスメックス、エフ・ホフマン、東京大学などが上位に来ます。
G01N33/48(生物学的材料,例.血液,尿)について2012年から2016年までの5カ年の出願を母集団とし、どのようなFI記号(サブグループ)が割り振られているか分析すると図7のようになります。
G01N33/48(生物学的材料,例.血液,尿)で検索したためG01N33/48に関連する分野が一番多くなりそうでしたが一番多かったのはC12N15/00,A(遺伝子工学〔遺伝子組換えを含む〕)でした。2番手以降は、C12Q1/68,A (DNAプローブ)、G01N33/53,D(タンパク質,ポリペプチド)、G01N33/50,Z(生物学的材料>その他のもの)と続きました。これらの分野がG01N33/48(生物学的材料,例.血液,尿)と深い関連性があることがわかります。
遺伝子関連の医学は海外勢が圧倒的に強そう
さらに、この出願のFIサブグループの多い順に出願人を並べてみると図8のようになります。図8は、少し複雑ですが、図中のバブルの大きさが出願件数を表しています。また、図中のバブルは2012年~2016年ごとに色分けがされています。薄紫色の割合が多いバブルが2016年の出願が多いことになります。
この図を見ると、ジェネンテック・インコーポレイテッド社が圧倒的にこの分野で強いことがわかります。二番手がエフ.ホフマン-ラ ロシュ アーゲーです。辛うじて東大が存在感を示していますが、それ以外の日本の企業はほとんど見る影もありません。この分野はいわゆるバイオ医薬を含んでいるようですが、海外の勢力が強いことがこの図からも示唆されます。
特許情報解析は技術の関連性を見るのが得意
今まで述べてきたように、特許情報解析ではFI記号(ここではG01N33/48)で検索して母集団を作成しても、最も多いFI記号(サブグループ)は検索で用いた記号(G01N33/48)が出てくる場合があります。それは、検索で用いた記号と関連性の深い記号が現れるためです。出願件数の多い出願人もFI記号の種類や出願年によって異なります。このような特徴をうまく活用することでどのような分野が今後成長しそうなのか、どの企業が強者となりそうかを予見することができるのです。