〜新商品開発の成功には正しいステップが必要〜
新商品開発は非常に難しいため、正しいステップで行わないと失敗します。
世の中には様々な商品開発メソッドがあり、どれが正解というのはないと思いますが、弊社では以下のステップを採用しています。
考え方としては以下のとおりです。
① 会社が進みたい将来の方向性を定める
「とりあえず新商品を開発しよう」と思って開発を進めている社長をよく見かけます。でも、「その商品を今後伸ばして事業の柱にするのか」というとそういう気持ちがないことがよくあります。要はいいアイデアが浮かんだから商品を作って儲けてやろうという考えです。
しかし、商品開発にはかなりのカネ、時間、労力がかかるので、将来伸ばす方向に進むべきです。そうしないとせっかく開発した商品が単発となり、たとえ多少売れたとしても大した利益をうみません。
商品開発はその先の将来も考えて、技術力を高めながら高付加価値化することが大きな利益を生む源泉となります。そのためにも、将来像をしっかりと描いてブレない商品開発を行うことが重要です。
② その将来へ向けた次世代商品を設定する
商品開発を行う際に重要なのは顧客にニーズを如何に充足させる商品を作るかという点です。それができない商品はすぐに消えていきます。そのため、様々な方法で顧客ニーズを把握するのですが、顧客は非常に多くの要求を持っていて何を開発すればいいか迷う場合があります。
商品開発の際に重要なのは「どのニーズに着目して商品開発を行うのか」、「そのためにはどのような機能が必要となるか」という点です。商品開発を行う前にできるだけこれらの点を明確にする必要があります。これらの点が明確になれば他社との差別化も容易になるからです。
③ 次世代商品と類似した商品や競合状況を調べ課題を明確にする
よく自分のアイデアに惚れ込んで「これは素晴らしい商品で、世界で初めて実用化するんだ」と息巻いている社長(あるいは開発担当者)がいます。しかし、人のアイデアはどこかしらに通っています。どんなに素晴らしいアイデアでも、誰かがすでに考えていることがよくあるのです。他の人と同じようなものをつくっても意味がなく、売れることもありません。そうならないためにも、あらかじめ世の中にどのような類似品があるのか、どのような傾向があるのかを調べておかなくてはなりません。そして、類似品のことがよくわかれば、「自社はこの技術を加えることで類似品にはない効果をだす」といったような切り口で考えることができるようになります。
④ 課題を解決する手段を考えて具体的な商品開発を行う
顧客ニーズが明らかになり、商品イメージができてもそれだけで商品開発が終わるわけではありません。むしろ、ここからが本番です。課題の解決に向けた商品を作りあげなければなりません。その際には自社の技術だけで開発するのではなく、世に中にある技術をうまく取り込んで開発することが重要です。そのほうが開発速度が早いからです。また、ある程度試作品ができたら市場に出してみて、自分が考えた課題が正しいか、解決手段が適切であるか確認する必要があります。図では単純な流れとなっていますが、実際には市場化テストと改良を何度も繰り返しながら商品を完成させていくのです。
各ステップの詳細な説明は以下をクリックしてください。
Step1:将来商品と次世代商品の設定
Step2:ニーズ・機能展開
Step3:技術課題・解決手段の検討
Step4:試作品開発