【方針・基本的考え方】
1. 新商品は高付加価値でなければならない
開発した新商品が高付加価値品でないと十分な利益を得ることができません。利益が残らないと将来への投資ができないばかりではなく、開発費用も回収できなくなります。時間と労力をかけて、苦労して開発するのであれば、新商品は高収益をもたらすものでなければならないのです。基本的に、新商品の粗利は50%以上を目指すべきです。
2. 新商品開発には他社のアイデアを積極的に活用すべし
無から有を生み出すにはものすごいエネルギーが必要となります。また、せっかく生み出したものが売れるかどうかわかりません。それよりも、他社の良いアイデアを借用し、さらに自分のオリジナリティを加えて商品化を目指したほうが効率的なのです。特許を活用するということは、他社の知恵を上手く活用するということなのです。
3. 事業の成功は「己を知り」「敵を知り」「道を定めて」「愚直に突き進む」こと
「己」を知らなければ進むべき道、つまり会社に適した商品がわかりません。「敵」とは顧客のことであり、顧客のニーズを把握することです。顧客のことを知らずに商品開発をしても売れることはありません。「道を定める」とは戦略をもって計画を作成することです。適切な計画がなく、勘と度胸だけで新商品を開発しても成功しません。「愚直に突き進む」とは、粘り強く取り組むことを意味します。一度や二度の失敗で諦めるような人には幸運の女神は微笑まないのです。方向を定めたら「腹をくくってトコトンやり抜く」という姿勢が成功を呼び寄せるのです。
4. 特許は販売保証ではない、そのプロセスにこそ価値がある
特許をとった商品だからといって売れるとは限りません。特許は新しい発明に付与されるものであり、販売保証ではないからです。むしろ特許を取得するプロセスにこそ価値が有るのです。「どのように課題を捉えて解決していくのか」「他社の権利を侵害しない発明はなにか」といった取り組みこそが新しい商品を作り続ける原動力となるのです。
5. 戦略なき商品開発は糸の切れた凧と同じであり、必ず失敗する
戦略とは成功までの道筋を描いたものであり、成功シナリオと言えます。新商品を開発して成功するためには成功像(=目的)が必要です。目的がないと「どこに」「どのように」進んでいいかわからないためです。そして、目的までの道筋に目標を定め、「だれが」「なにを」「いつまでに」「どの程度」行うか明確にしながら進めていくことが肝心なのです。(次をクリック)